「英語ができないなら すぐ単語集やれ。」
これは昭和に流行った英語勉強法です。 単なる流行。
・・・当時は画期的だった。
そこで、本来やるべきことを 順番に説明します。


やること 1. 英文問題集を購入する
あまり簡単すぎても難しすぎてもダメ。共通テストよりやや簡単ぐらいの英文問題集を買ってきてください。
もし学校で購入した問題集があればそれでもいいですが、一度宿題などでやってしまったものは、新鮮味に欠けるのでやる気がなくなる原因となります。気を付けてください。
■ その他、英文問題集を購入する時の注意点
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1. 英文の長さは1ページの半分程度の短文がよい。
2. 各英文に設問がついているものを選ぶ。
3. 解説に加えて、全文和訳があるものを選ぶ。
4. 英文が興味をそそる内容なら、なおよい。
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やること 2. 英文法参考書を購入する
これも、あまり簡単すぎても難しすぎてもダメ。中くらいがベスト。できれば2~3冊用意してください。学校で購入したものがあればそれでもいいですが、学校側の不必要な配慮から、参考書が簡単すぎたり難しすぎたりして、役に立たない場合もありますので注意しましょう。
アマゾンの感想や、世間の人気参考書が、必ずしも自分にあてはまるとは限りません。できるだけ本屋に足を運んで、手に取ってみて、わかりやすいかどうか確かめることをおすすめします。

やること 3. 英文問題集を解いてみる
辞書をひきながらでいいので、とにかく英文を読んで答えを書いてみてください。わからなくて当然です。答え合わせをしてみてください。ペケだらけですね。それはそれとして、さて、ここからが本当の「英語の勉強」です。

やること 4. 英文を分析してみる
一日に2~3行しか進まないかもしれませんが、ゆっくり丁寧に英文を分析し理解してください。
まずは、「解説書の文法解説」「全文和訳」を横に置いて、英文と照らし合わせながら一文字ずつ見ていきます。知らない単語は必ず辞書で調べ、「品詞」「発音」「その文中での意味はどれになるか」も考えてください。
辞書で調べる時に、五文型、つまり「文の要素」と「自動詞・他動詞」が絡んできます。
また、解説書に「分詞構文になっていますね。」とか「強調構文のIt ~です」とか「不定詞の〇〇用法だから・・」とか、まったくわからない文法事項が出てきたら、すぐ文法参考書で「分詞構文」「強調構文」「不定詞」など項目で調べてください。2~3冊あるので、1冊目で理解できなくても2冊、3冊といけば、なんとなくつかめてくると思います。インターネットでも調べることができますが、わかりやすくて信憑性があるのはやはり参考書です。お値段だけのことはあります。
もし少しでも文法事項が理解できたら、手持ちの「文法問題集」のその個所の問題を数個だけサッと解いてみると、ベストです。理解が深まります。
ノート、又はルーズリーフを用意し、理解した文法内容を書いておきます。色とりどりのサインペンを使ったり、おしゃれなマークなど書いたりして、自分の文法解説ノートを作りましょう。
知らなかった単語は、別のノート、又はルーズリーフに一覧表にしてください。縦に線をひいて、左に英単語や熟語、右に日本語の意味を書きます。品詞や語呂合わせもメモリます。勉強を終える時に、「右の日本語を隠して、左の英単語の意味をサッと言えるかどうか確かめて」から終わりにします。大切なのは「日本語を隠すこと」と「サッと」すばやく言えるか、です。ここが非常~に大切です。
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一文ずつ理解したら、その英文を全文和訳をお手本にして自分なりの言葉で日本語にしてノート、又はルーズリーフに書いて、今日の勉強はおしまい。

やること 5. 前回の復習+次の部分へ
前回進んだところの単語の一覧表を、もう一度押さえて確認。その後、前回進んだ部分を声に出して読み、サッと和訳できるか確認。これで復習完了です。
次の箇所、又は問題を前回同様進めましょう。最初は時間がかかりますが、だんだん実力が付き、はやく勉強が終わるようになります。その時が来るまでは、コツコツ・・、ひたすらコツコツ・・がんばってください。
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明治、大正、昭和と、受験生は主に英語辞書を暗記しました。aから順にコツコツすすめ、1ページ覚えたら、そのページを食べてしまう人もいたそうです。
その後1935年に画期的な「豆単」という受験用単語集が旺文社から出版されました。
アメリカの新聞記事に登場する単語のうち、頻度の高い単語を3800語まとめたもので、「辞書より効率的だ!」ということで学生は飛びつきました。しかし、やはりアルファベット順に書かれていたので、そこが難点でした。aの方は覚えても、zの方はおろそかになるからです。
その後1967年に青春出版社から出たのが、「試験に出る英単語」でした。これはアルファベット順ではなく頻度の高い順に書いてあるということで、「画期的だ! 豆単より効率的だ!」となり、学生たちは飛びつきました。学生の間では「デル単」「シケ単」と愛着を持って呼ばれ、出版社も「これだけ覚えればもう安心♥」と宣伝し、当時の受験生はこの単語集を買ってウキウキで覚えました。単語数も1800語なので、「豆単」の半分以下ですむし、何といっても受験生はみんなこれをやっていたので、そういうものとして私もやりました。そして、半世紀以上経った今でも、「単語集を覚えれば安心♥」という考えが脈々と続いている・・・ということです。
実のところ当時の私は、「こんな単語は頻度が少ないのに、ずいぶん前の方にのっている。おかしいなあ??」とか「この単語で、こんなにたくさんの意味を覚えさせるのは、意味ないよなあ。これと、これだけでいい。他は不必要だと思うけど・・違うのかなぁ???」などと疑問を持ちながら、この単語集を使っていました。でも、とってもおりこうさんな私は、「立派な先生が書いているのだから、間違っているはずはない!」と信じ、たっぷり時間をかけて(無駄な)努力を一生懸命しました。あのような単語集にあんなに時間をかけたのは、大失敗でした。
現在では、進化した単語集が出版されていますが、それでもやはり単語集をやるのはおすすめしません。結局手っ取り早く英語の実力を上げるのは、英文を読んで、文法、単語、英文の文脈、語法、発音を同時に覚えることです。
「英語ができないから、まずは"単語集"からやる!! 」という人の机を、ご覧ください。こんな感じです。 ⇓

上に示した、小久保塾勉強法の机の絵と、比べてみてください。どちらが情報量が多いか、どちらが経験値を上げるか、数カ月後に、どちらが成果を上げているか。一目瞭然だと思います。
「がんばる」といっても、がんばり方があります。単語集をやるのはとても楽です。ということは、効果が薄いということです。ぜひ、標準的な英文を読んで丁寧に分析するところから始めてください。最初は大変で、時間がかかっても確実にできるようになっていきます。
「三匹の子豚」の、わらの家とレンガの家の違いです。わらの家が巷で流行していたとしても、コツコツとレンガの家を建てる賢さを持ってほしいというのが、小久保塾の願いです。
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